
それでは、エメラルドを実際お求めになる場合の選び方についてお話します。
エメラルドの特性の項目でも説明しましたが、その色は神秘的で深い透明な緑色の宝石です。私たちの目にもっとも安らぎを与え、誰の目にも好ましく映る色は、グリーンです。昔から緑色は、目の疲れを癒し、心を落ち着ける色として知られています。
エメラルドに関する逸話としては、絶世の美女クレオパトラ女王が魅了され、好んで身にまとい、自分の名前をつけた鉱山を所有したことからも、彼女のエメラルドに対する熱愛ぶりが偲ばれます。
さて、私達宝石業界の間ではよく「キズのないエメラルドを探すのは、欠点のない人を捜すのと同じように難しい」と言われている様にエメラルドは、内包物(インクルージョン)が多いため、キズつきやすい繊細さを持っています。このインクルージョンは、結晶生成時に入り込んだもので、それが天然石である明らかな証拠となっています。
前項にもある様に、地球上で産出されるエメラルドの80パーセント以上は南米のコロンビア産ですが、コロンビア産のエメラルドは、産出量だけでなく、質的にも高品質と評価されています。コロンビアの代表的な鉱山には、ムゾー鉱山、コスクエス鉱山、チボール鉱山、などがあります。ムゾー鉱山は、高品質のエメラルドを産出する鉱山として名高く、緑色が濃く、柔らかな味わいをもっているのが特徴です。コスクエス鉱山は、淡いグリーンが特徴です。チボール鉱山は、透明度が高く、ブルー色が強い緑色が特徴です。
エメラルドを評価する際のポイントは、色の濃淡、透明度、キズの多い少ない、石の大きさなどです。
写真の指輪にセットされたエメラルドはムソー鉱山の最高級品質と評価されている商品です。

エメラルドの場合、内包物(インクルージョン)は少ない方が良いが、目障りなほど多くなければ過度にこだわる必要はありません。ここに2つの違うタイプの石があるとしましょう。
1つは色が薄いが照りがあるもの、もう1つは輝きが落ちるが色が濃いもの、
トータルして価値が同じであるなら、自分がきれいだと感じる方を選べばいいでしょう。
ここで数点、写真を見ながら比較をしてみましょう。
写真1は、色も濃く透明度の高いキズの少ないAランクの商品です。 (2.05カラット)
写真1
写真2は、色は濃いが少し透明度の低いキズの少ないBランクの商品です。(1.89カラット)
写真2
写真3は、色も少し薄く透明度の高いキズの少ないBランクの商品です。 (1.56カラット)
写真3
写真4は、色は中間で透明度の低いキズのあるCランクの商品です。 (2.12カラット)
写真4
写真5は、色は淡く透明度が中間でキズの多いDランクの商品です。 (1.65カラット)
写真5
そこでAランクの写真1の商品は、Dランクの写真5の商品の価格の50倍に相当するぐらいの差になるのです。
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